営業力を強化したい!と思い、営業やマーケティングに関する本を読み漁りました。
読んだ本の中で、特に参考になった!と思ったものをピックアップしています。
また、多くの本で共通的に書かれている内容もまとめました!
「読むだけで売り上げアップしたい!!」
そんな魔法のような本は見つかりませんでしたが、「顧客訪問の前にこれをやっておこう!」のような具体的な営業の行動についても学ぶことができました。
私が読んだ本(計8冊)
- ドリルを売るなら穴を売れ
- USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 ※特におすすめ、解説アリ
- 確率思考の戦略論
- ザ・モデル ※おすすめ、解説アリ
- 営業は台本が9割
- B to Bマーケティングの戦略と実践 ※おすすめ、解説アリ
- チャレンジャー・セールス・モデル ※特におすすめ、解説アリ
- B to Bウェブマーケティングの新しい教科書 ※おすすめ
共通事項
- 営業活動の成功には、マーケティング部門の指揮が必須!!(そうあるべき)
- 顧客の考えをベースにコンテンツを作成する。(自社の製品特徴はあとで!)
- マーケティング、営業データを集計し、マーケティング部門が分析・パッケージ化したコンテンツを活用することで、営業全体の売上アップにつなげることができる。
USJを劇的に変えた、たった1つの考え方
読者ターゲット
- B to Cビジネスに関わる(関わりたい)人
- マーケティングに興味がある人、初心者
- マーケティングの概念を理解したい人
- 自分がマーケターに向いているのかを知りたい人
仕組みが分かっても自分で再現できないのが「マーケティング」
B to Cマーケティングを学びたい方の必読書です!!
世界的なマーケティングのリーディングカンパニーであるP&G出身で、USJを成功に導いた森岡毅さんがまとめられた本です。
マーケティング素人の娘さんが分かるように、というコンセプトで記載されているので、初心者でも非常に分かりやすいです。
しかし、マーケティングの概念を「知る」のと、「出来る」のは全く違うものだな、と改めて実感しました。
概念に従って自分も分析してみようとしましたが、情報が浅かったり、分からない点があったり、すぐつまづいてしまいます。
この本では、後半に「マーケティングに向いている人」についての解説があり、とても参考になりました。

私はほとんど素質がありませんでした。泣
潔く「マーケターになる」のは諦め、マーケティングの概念を自分のビジネスに活かせるように頑張ろう、と思えました。
どちらにしろ、本を読んだだけでできるものではありません。
体験、実践の場が必要です。
営業職の人が、本を読んですぐ何かができるかというと、難しいです。
素質がある人は、本格的にマーケターを目指して活動するのもいいですね!
チャレンジャー・セールス・モデル
読者ターゲット
- B to Bのソリューションビジネスに関わる人
- 営業職に関わらず、御用聞き(言われたことをやる)をやめたい人
- マーケティング、営業組織改革を検討している人
成功する営業とは??
成功している営業は、どんなタイプ?どうすればなれるの?を教えてくれます。
今までの自分の常識を覆されました。そして、とても納得感がありました。
結論を言うと、最も成功する営業は、「チャレンジャータイプ」です。
チャレンジャータイプとは、お客様に新たな気付き(インサイト)を与えられる営業です。
お客様のニーズを正しくヒアリングするのではなく、「お客様のビジネスにはこの観点が足りませんよね」など、お客様に「教える」立場になる必要があります。
残念ながら、今までのような、お客様と仲良くなって関係を作っていくようなスタイルでは、複雑な「ソリューション販売」には適さないようです。

でも、顧客以上に、顧客のビジネスのことを理解するなんて、ムリじゃないでしょうか・・・。
それでは、どうすれば「チャレンジャータイプ」になれるのでしょうか。
チャレンジャーになるには、組織の協力が必須です!!
組織として、顧客ニーズ調査や営業シナリオ作成を行うことで、多数の営業員が結果を出すことができます。
つまりは、マーケティング側の強化が重要ということです。

え?それイチ営業担当者じゃ変えようがないよね・・。
はい、マネージャーでもないのに「組織を変える!」なんて難しいですよね。
本書では、自分でチャレンジャーになるために、何を考えればいいか、具体的な設問についても記載されています。
たとえば一つ例をあげると、打合せ前の「計画」です。
打合せ前に、必ず検討しておくべき具体的な項目(自社の強み、弱み、目標、得たい情報、想定質問、優先順位など)を理解することができます。
決められた項目を事前にまとめておくことで、打合せを有利に進めることができます。

当たり前といえば当たり前だけど、項目を「しっかり決めて」洗い出すのがいいですね。
営業以外のチャレンジャー(脱!御用聞き)
また、営業に限らず、ビジネス全ての要素で新たな気付き(インサイト)は必要とされています。
自社のITシステムが一新されたことで「仕事がやりやすくなった!嬉しい♪」って思ったこと、ありますか?
残念ながら、私はありません・・。
IT部門の顧客は、ユーザーである社員です。
しかし、社員のビジネスに新たな気付きを与えるIT部門は、なかなかいないのではないかと思います。
営業に限らず、どんな職種でも「お客様」にあたる人がいます。
お客様のビジネスに、「インサイト」を与えられる人は、どこにいても重宝されますよね。

インサイト、与えてみたいです。
ザ・モデル
読者ターゲット
- B to Bビジネスに関わる人
- SaaSビジネスを学びたい人
- 営業系システム(CRM,SFA,MAなど)を活用して、営業効率・効果をあげたい人
- マーケティング、営業組織改革を検討している人
営業系ツールの活用法が分かる
上記2冊に比べると、若干読むのが難しかったです。
私のように、インサイドセールス(SR)、リード(見込み客)など、基本的なマーケティング用語を理解できていない人には、メモ帳必須です。笑
本書では、これまでの個々のスキルに頼った営業ではなく、営業データを収集して活用することの重要性を説いています。
営業個人の成長というよりは、組織全体で見て、効果・効率を上げよう、という内容がメインです。
営業組織改革権限のある方に、読んでほしい本でした。
私の職場にも、営業プロセス管理の仕組みはあります。
しかし、データ入力がまちまちだったり、何かのキーとなる数字を決めて案件を管理するようなやり方はできていません。
営業個人がしっかりデータを入力し、管理者は常にデータを確認し、マーケターが判断のための基準数値を決めて管理を徹底すれば、営業力は強化されると思います。
しかし、それってすごく大変ですよね。
プロセス管理の仕組みの目的や、必要性を、正しく社員に伝えることの重要性を理解しました。
B to B マーケティングの戦略と実践
これまでのB2Bビジネスでは、営業が過去の経験をもとに、戦略立案~提案~フォローまで全て対応することが多かったと思います。
また、お客様の情報収集も、営業から提供するものがほとんど(95%も!)でした。(インターネットが普及する前)
しかし、今の時代、B2B,B2Cに関わらず、webで情報収集をしない人はいません。
営業は、お客様と直接相対することはありますが、web上のお客様動向までを知ることはできません。
つまり、web情報を営業が有益に活用することができれば、営業力を上げられるということです!!
B to Bにおける、マーケティングの活用方針は主に以下の2つです
- web等の広告により見込み客を増やし、案件数を増やす。
- マーケティング、営業データを集約・分析し、成約率を上げる。
本書では、以下のようなケーススタディに従い、具体的にどう行動すれば良いのかを学ぶことができます。
- 見込み客が増えないときは?
- なぜ見込みが受注につながらないのか。
- マーケティングの文化がない会社で活用するには。
上記で紹介している他の本のような、ストーリー仕立てでサクサク読める本ではないですが、困ったとき、辞書のように調べて使えて便利です。
営業として心に響いたのは、「なぜ他社ではなく、自社を選ぶべきなのか」という訴求ポイントでした。

当たり前の大事な点ではありますが、そこをしっかり説明できている資料も少ないと思います。
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